Web3ゲームとは？遊んで稼ぐ（P2E）の仕組みと具体的なゲーム事例を初心者向けに解説
Web3ゲームとは？遊んで稼ぐ仕組みと具体的なゲーム事例を初心者向けに解説
Web3という言葉を耳にすることが増え、「Web3ゲーム」というキーワードに関心を持たれている方もいらっしゃるかもしれません。従来のゲームとは何が違うのか、本当に「遊んで稼ぐ」ことができるのか、疑問に感じている方もいるでしょう。
この記事では、Web3ゲームの基本的な仕組みから、大きな特徴である「Play to Earn（P2E）」について、そして具体的なゲームの事例までを、Web3の知識が全くない初心者の方にも分かりやすく解説します。Web3ゲームを通じて、Web3の可能性を具体的に理解するための一助となれば幸いです。
Web3ゲームとは何か？従来のゲームとの違い
まず、Web3ゲームとは何かをご説明します。Web3ゲームとは、ブロックチェーン技術を活用したゲームのことです。「ブロックチェーン」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、これは簡単に言うと、インターネット上のデータを安全に、みんなで管理できる分散型の仕組みです。
従来のオンラインゲームでは、ゲーム内で手に入れたアイテムやキャラクターなどのデータは、ゲーム会社のサーバーによって管理されています。そのため、ゲームのサービスが終了したり、運営会社の都合でデータが変更されたりする可能性があります。また、ゲーム内のアイテムを他の人に売買しようとしても、原則としてゲームの外に持ち出すことはできませんでした。
一方、Web3ゲームでは、アイテムやキャラクターが「NFT（Non-Fungible Token）」という形でブロックチェーン上に記録されることがあります。NFTは「非代替性トークン」と訳され、それぞれが固有の価値を持つデジタル資産であることを証明するものです。これにより、ゲーム内のアイテムなどがプレイヤー自身の所有物として扱われるようになります。
この「所有できる」という点が、従来のゲームとの最も大きな違いであり、Web3ゲームの可能性を広げています。
Web3ゲームの大きな特徴：Play to Earn（P2E）
Web3ゲームが注目されている理由の一つに、「Play to Earn（P2E）」という考え方があります。「遊んで稼ぐ」と訳されるP2Eは、ゲームをプレイすることによって、ゲーム内のアイテムや仮想通貨（暗号資産）を獲得し、それを現実世界のお金に換えられる可能性があるというものです。
具体的には、以下のような方法が考えられます。
- ゲーム内アイテムの売買: ゲーム内でレアなアイテムやキャラクターを獲得し、それをNFTマーケットプレイスなどを通じて他のプレイヤーに販売することで収益を得る。
- ゲーム内トークンの獲得: ゲームの進行やイベント参加によって、ゲーム独自の仮想通貨（トークン）を獲得し、それを仮想通貨取引所で他の仮想通貨や法定通貨に交換する。
- 土地や不動産の運用: メタバース（仮想空間）型のWeb3ゲームであれば、ゲーム内の土地（これもNFTとして所有できる場合があります）を購入し、それを貸し出したり、広告収入を得たりする。
ただし、P2Eで継続的に収益を得るためには、ゲームの仕組みを理解し、時間や労力をかける必要があることが一般的です。また、獲得した仮想通貨やNFTの価値は変動するため、必ずしも安定した収入になるわけではない点には注意が必要です。
具体的なWeb3ゲームの事例
Web3ゲームには様々なジャンルがありますが、ここでは代表的な例をいくつかご紹介します。
- Axie Infinity (アクシーインフィニティ): 育成したキャラクター（アクシーと呼ばれるNFT）を使ってバトルを行い、ゲーム内トークンを獲得するゲームです。P2Eの火付け役とも言われ、多くのプレイヤーが参加しました。
- The Sandbox (ザ・サンドボックス): ユーザーがボクセル（立方体）を使ってオリジナルのワールドやゲーム、アイテムなどを自由に作成・共有できるメタバースプラットフォームです。作成したアイテムなどをNFTとして売買したり、土地を所有・運用したりすることができます。
- Decentraland (ディセントラランド): The Sandboxと同様に、ユーザーが仮想空間上の土地（LANDと呼ばれるNFT）を所有し、そこでコンテンツを作成・体験できるメタバースプラットフォームです。イベント開催や広告掲載など、様々な活動が行われています。
- Stepn (ステップン): これは少し変わった例ですが、「Move to Earn（M2E）」と呼ばれるゲームです。NFTのスニーカーを購入し、実際に歩いたり走ったりすることでゲーム内トークンを獲得できます。
これらのゲームは、それぞれ異なる遊び方や特徴を持っていますが、共通しているのはブロックチェーンやNFTといったWeb3の技術が活用されている点です。
Web3ゲームを始めるには？
Web3ゲームを始めるためには、いくつか準備が必要になります。一般的には、以下のようなものが必要です。
- 暗号資産ウォレット: ブロックチェーン上の資産（仮想通貨やNFT）を管理するためのデジタルのお財布です。MetaMask（メタマスク）などがよく使われます。
- 仮想通貨: ゲームを始めるための初期費用（NFTの購入など）や、取引手数料（ガス代と呼ばれます）の支払いが必要になる場合があります。イーサリアム（ETH）やポリゴン（MATIC）などが利用されることが多いです。仮想通貨は、国内または海外の仮想通貨取引所で購入することができます。
これらの準備ができたら、プレイしたいWeb3ゲームの公式サイトなどで、ゲームの始め方を確認してみましょう。ゲームによっては、スマートフォンアプリで手軽に始められるものもあります。
まとめ：Web3ゲームの可能性と注意点
Web3ゲームは、「遊んで稼ぐ」という新しいゲーム体験や、ゲーム内資産を自分のものとして所有できるという大きな可能性を秘めています。ゲームを通じてWeb3やブロックチェーン技術に触れることができる、分かりやすい入り口の一つと言えるでしょう。
しかし、まだ発展途上の分野であり、いくつかの注意点もあります。
- 価格変動リスク: ゲーム内で獲得した仮想通貨やNFTの価値は大きく変動する可能性があります。
- セキュリティリスク: ウォレットの管理や詐欺サイトへの注意が必要です。
- ゲームとしての面白さ: P2E要素だけでなく、ゲーム自体が楽しめるかどうかも重要です。
Web3ゲームは、ゲームエンターテイメントの新しい形として、今後さらに進化していくことが期待されています。興味を持たれた方は、まずは少額から、または無料で始められるゲームを探して、Web3の世界を体験してみてはいかがでしょうか。